感想 「育ちがいい人」だけが知っていること
女性向けに販売されている本でしたが、興味があったので購入してみました。
書かれている内容は当然かな、と思うものから、ここまでやれたら凄いな、と思うものまでありました。
この本のポイントは二つ。一つは相手に違和感を持たせない振る舞いが大切だということ、もう一つは自他ともに思いやる心が大切だということです。
違和感と言うのは自分の行動や言葉が相手にとって違和感として受け取られる(何かそれ違うんじゃない、と思われる)ことで、その違和感を持たれないようにするのが私的には「育ちが良い」と言うことなのかなと思いました。
本書でも述べているようにマナーと言うものにおおよそのルールは決まっていますが、明確には決まってはいないそうです。
ここで大切なのは相手を不快にさせない、失礼なことをしないという配慮であり、違和感を持たせないような心構えではないのか、と私は考えました。
顔見知りではなくても会釈をする、受け渡しは両手でする、ペンや箸をしっかりと握れているなど、はっきり言ってしまえばできていなくても他者の迷惑にはならない行為だと思います。
しかし、それらのマナーが出来ている/いないでは与える印象が違うのもまた事実です。
神経質と評価する人もいるでしょう。
しかし、もし自分が気に入られて欲しい立場、タイトルにあるように「育ちがいい人」と思われたいのであれば、相手に違和感を持たれない取り組みをすることには大いに価値があると思います。
また「育ちが良い」とされる人には自他への思いやりがあると本書を読んで感じました。
セルフコンパッションと言う考え方がありますが、まさにそれで、他者への思いやりと同時に、自分を思いやることが「育ちが良い」と言うことだと私は感じました。
一つ一つに仕草や、細部にまで目を通すのはそれだけ自分を大切に思っているということであり、自分を大切に思える人は他者にも優しさや思いやりを示すことができると思います。
自分がこうされたら嬉しいということを知っているからこそ、他者にもそうして上げたいという気持ちが芽生えると思うからです。
自分を大切にできなかったり、思いやりが欠けている人は他者にも同じことを強要します。そのような人が「育ちのいいひと」と思われることはないと思います。
もし、「育ちのいいひと」と思われたい、思われた方がより多くのメリットを享受できる、自分をそういう風に変えたいと思われる方は本書に書かれていることに挑戦することは十分に価値のあることだと思います。
私も「違和感を持たれない」「自他への思いやり」をより意識していきたいと思いました。