サーカスの読書感想

主に自分が読んできた本(小説・漫画)を紹介します。

本の紹介~十二人の死にたい子供たち~

 こんにちは。サーカスです。

 

 今回は冲方 丁さん作の「12人の死にたい子供たち」を紹介したいと思います。

 

十二人の死にたい子どもたち

十二人の死にたい子どもたち

 

  未成年による自殺の報道が年々増えているように感じます。

 しかし、この国は未成年の自殺者だけでなく、社会人や高齢者の自殺者も多くだしてしまっている現状です。

 皆さんは平成26年の自殺者の内2.1%が未成年の自殺者だということをご存知でしょうか。全体の自殺者の総数は約2万5千人なので、少なくない若者が自ら命を絶っていることが分かります。

 自殺の原因は様々です。

 未成年に関して言えば、学校内でのいじめ、環境に馴染めない、生活環境の悪さなど挙げられます。

 また、それらが発端としてうつ病や精神病を発症したりして生きるのが辛くなり、自殺という手段を選んでいる人もいます。

 私もかつて自殺したいと思ったことがありましたが、現在は普通に働いていて、結婚もしています。

 あの頃の自分からしたら想像もできないことだと思います。

 なんだかんだと踏みとどまってこれたのは色々な本を読んできたからだと思っています。

 私は自殺しようとする人間を止める立場にありません。

 私もそちら側の人間でしたので。

 私に出来る事はただこのブログで本を紹介することだけです。

 私の価値観の中に組み込まれていった小説たちを皆さんに紹介すること、ただそれだけです。

 紹介したからと言って四の五の言うつもりもありません。 

 ただ、読んでみようかなと思えてくれた幸いです。

 

 先程も言いましたが人が自殺をする理由は様々です。

 自分にとっては重大な事でも、他人からしたら大したことの無いことが原因ということは珍しい事ではないと思います。

 この小説に登場する12人の子供たちはそれぞれ自殺したい理由を抱えています。

 

 作品内容紹介

 廃業した病院にやってくる、十二人の子どもたち。建物に入り、金庫をあけると、中には1から12までの数字が並べられている。この場へ集う十二人は、一人ずつこの数字を手にとり、「集いの場」へおもむく決まりだった。
初対面同士の子どもたちの目的は、みなで安楽死をすること。十二人が集まり、すんなり「実行」できるはずだった。しかし、「集いの場」に用意されていたベッドには、すでに一人の少年が横たわっていた――。
彼は一体誰なのか。自殺か、他殺か。このまま「実行」してもよいのか。この集いの原則「全員一致」にのっとり、子どもたちは多数決を取る。不測の事態を前に、議論し、互いを観察し、状況から謎を推理していく。彼らが辿り着く結論は。そして、この集いの本当の目的は――。

 

 内容自体はミステリーで、読みごたえも勿論ある。

 物語の展開の仕方が巧妙で、登場人物が多いながらもページを捲る手は止まらない。

 ミステリー自体にも面白味があって、最後まで読むと心がスッとするでしょう。

 しかし、私が個人的に注目してほしい事はそれぞれの死にたい理由です。

 子供がどういった理由で死にたがっているのか。

 それを意識して読んでほしいのです。

 そうすることで皆さんの中に何か新しい価値観が生まれることを祈っています。

 

十二人の死にたい子どもたち

十二人の死にたい子どもたち

 

  

本の紹介 ~蜜蜂と遠雷~

 こんにちは。サーカスです。

 皆さんは音楽は何を好んで聞かれますか?

 私の周りの人たちはオタクが多いので、アニメに使われた曲や、声優さんが歌っている曲を聞いている人が多いです。

 その人たちもアニソンばかり聞いている訳ではなく、最近の流行りの曲や有名な曲はWalkmanIpodに入れているみたいです。

 カラオケなんかに行くとその人が何を聞いているのか分かるし、どんな曲を好んでいるのかも分かりますね。

 方向性の違う人たち同士で行くカラオケは中々シュールで面白いと私個人は思っています。

 

 

 今回は今年直木賞を受賞された作品「蜜蜂と遠雷」を紹介したいと思います。

蜜蜂と遠雷

蜜蜂と遠雷

 

  事前情報も何も得ずに買い、内容がピアノコンクールの話で正直自分の好みのジャンルとかけ離れていたので読む前に若干の不安がありました。

 私は気が乗らないと買っても買いっぱなしにすることがあるので、今回もそうなるかなと思っていました。

 それは杞憂に終わりましたけど。

 読み終えた感想としましては、まず「とても面白かった」

 私はクラシックに然程興味はなく、音楽に関係する知識もあまり持っていません。

 曲名なんて言われてもピンとすら来ない。

 作曲家を言われても誰の事だか全く分からない。

 それでも自然とページを捲る手は止まりませんでした。

 音という「聴覚」で感じ取るものを「視覚」の情報として文章にし、相手に伝える技術というのはセンスや才能、努力などなど色々な要素が不可欠になってくると思います。

 そのこの小説の情報を視覚として相手に伝えるこの技術力の高さに脱帽しました。

 グっとくるような表現がされた部分では鳥肌が何回も立ったほどです。

 読み終えて、ピアノの事やクラシックの事を勉強してみたっくなりました。

 実際にコンクールに参加するため色々な会場を調べてみたりもしました。

 良い小説というのは自分の内側に衝撃を与えて新しい何かをやってみようか、という気にさせることをいうのかなと感じ増しました。

 クラシックなんて全然興味なかったのに、すごい変化だと思います。

 

 

 私は書き方伝え方にとても魅力を感じたが、内容はそうでもないかと言われたらそれは違う。内容も圧倒的に素晴らしい。

 物語は複数の視点で語られる。

 彼から見る彼女。彼女から見る彼。

 様々な視点に切り替わりながらコンクールは進んでいく。

 時に熱く激しいバトルのように。

 時に温かく見守るように協力し合う。

 ピアノコンクールが進んでいく中で成長していく登場人物たちに、皆さんもきっと魅了されることでしょう。

 購入を悩まれている方がいらっしゃるなら是非購入することをお勧めします。

蜜蜂と遠雷

蜜蜂と遠雷

 

 

思い出の小説~嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん~

 こんばんは。サーカスです。

 今日はとても暖かい日でしたが、風が一日中強く吹き荒れている日でもありました。

 ところで皆さんは自分が晴れ男(女)もしくは雨男(女)か意識したことがありますか?

 私はどちらかと言えば晴れ男です。

 今日の予報は雨でしたが、私が出勤するときは晴れており、仕事の最中に雨が降り出しました。そして、帰る際には雨が降り止んでいました。

 こういった日が何回かあると「自分って晴れ男なんではないか?」と思うようになってきませんか?

 自分が外出する時だけ晴れていると分かっていたら傘を持たなくていいので私としては晴れ男であって欲しいと思っています。

 まぁ、晴れ男だと思いながらも晴れじゃなかった時もやっぱりあるのであまり当てにはなりませんけど。

 因みに私の奥さんは強烈な晴れ女です。外出する時はほぼ間違いなく晴れますので、旅行やお出かけの際にあまり天気予報を気にしません。

 ほとんど晴れますからね。

 

 

 高校時代の思い出はあまり思い出したくないですが、高校の時の思い出は今の自分の価値観を大きく決めている大事なものだと思っています。

 洗っても洗っても落ちない台所の黒カビのように根が深く、そして切り離せないうっとしいものでもありますが。

 その私の高校生活の中で読んできた小説の中で今でも自宅の本棚に置いてあるのがこの小説です。

  嘘つきみー君と壊れたまーちゃん。

 タイトルからは不穏な気配しかしませんが、高校生の時の私はこのタイトルと表紙の憂いを帯びた表情をする少女に惹かれました。

 作者は入間人間さんで、この方の作品はダークな世界観を漂わせている作品を何作も書いていらっしゃいます。

 この書籍もライトノベルですが、最初この本を読み終えた時に思ったことは「なんてものを電撃文庫で出すんだ…」と戦慄した記憶があります。

 あらすじの部分にも電撃小説大賞の最終選考会で物議を醸した問題作、とはっきり書いてありますしね。

 確かにタイトルに惹かれ表紙に惹かれて選びましたが、ここまでとは…、と今でも印象深い作品です。

 分類としてはラブコメディーに入りますが、勿論少女漫画や王道のラブコメディーとは大きく外れています。

 よくこれをラブコメディーに出来たと感心するものです。

 そしてよく出版したな、と。

 内容は内容として暗い感じを醸しながらも、私は一気に読み終えました。10巻まで。

 それぐらい小説としては出来上がっている作品だと思います。

 入間人間さんの作品は設定や登場人物も魅力的で個性あふれるキャラクターが登場しますが、私が一番気に入っているのは表現力です。

 普通の人とは違った見方、と言うと簡単に聞こえすぎてしまう感じがありますが、登場人物が見るねじ曲がった世界観を私達読者に伝わるように文章として起こしていることに魅力を感じます。

 それでも内容はラブコメなんですけれど。

 

 

 物語は主人公であるみー君の視点で語られます。みー君から見た世界観が本を読み進めていく内にのめりこんでいくことでしょう。

 みーくんはまーちゃんのために色々な事をします。

 一緒に暮らしたり、一緒に登校したり、一緒に学校を休んだり、まーちゃんが持ってきたトラブルを解決するために捻くれた解決方法をとってみたり。

 時には自分が傷ついて、時には他人を傷つけて。

 それでもまーちゃんのために奮闘します。まーちゃんが大好きなみー君のために。

 まぁ、嘘だけど。

 

 

 

心に衝撃が欲しい方へ送る一冊 ~絶深海のソラリス~

 こんにちは。サーカスです。

 段々と温かくなってきましたね。場所によっては桜が咲いている所もあるとか。

 私は寒いのが苦手なので、このまま早く温かくなって欲しいものです。

 所で皆さん、スポーツは何かやっていますか?

 このように温かい日が増えてくると外に出るのもなんだか楽しくなります。

 河川を走って見たり、サイクリングに出かけたり…と色々やってやろうという気になります。

 私はスポーツは小さい時から水泳をやっていたので、時々近くの水泳場に行って泳いだりしています。流石にこの時期は寒いので止めていますが、夏が近づくにつれて自ずと水泳場に足を運んだりしています。

 泳ぐといってもそれほど本格的に泳ぐわけではなく、月に2回泳ぎに行けばいい方で、泳いだ日の次の日は必ず筋肉痛になってしまいます。

 なんだか体力がなくなったなぁ、と体が痛くなる度に衰えを感じています。

 

 今回は私が今まで読んだ小説の中で最も衝撃的だった一冊を紹介したいと思います。

 このブログをやっていく中で恐らく何回も紹介していくだろうという小説です。

 それくらい衝撃を受けた本なので是非皆さんにもこの衝撃を共有してもらいたいと思っています。

 タイトルは「絶深海のソラリス」というライトノベルです。

 

絶深海のソラリス (MF文庫J)

絶深海のソラリス (MF文庫J)

 

  皆さんの中にはライトノベルは読まないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 一般的な文庫本に比べてやはり内容が軽い印象を受けるライトノベルですが、昨今内容も設定も充実したものが多くなっていると私は感じています。それだけ購読者も知見が深まってきたのでしょうか?

 ライトノベルを今まで敬遠してきた方もこのブログを見たことを契機に購読されて頂けたら幸いです。

 私は仲の良い友人にはこの本を勧めています。

 それぐらい衝撃的なんです。

 友人も読み終えた後に「なんて本を読ませたんだ」と愕然とした表情をよく見せてくれます。それでこそこの本を勧めた甲斐があるというものです。

 

 タイトルの通り深海が舞台のこの小説。

 皆さんは深海と言うとどのようなイメージを浮かべるでしょうか。

 暗くて、重苦しい、光が届かない、閉鎖的…などなど。あまり良いイメージは浮かばないと思います。

 その中で深海を表す言葉として最も相応しいのは私は逃げ場がないだと思います。

 深海を舞台に展開されていく物語。

 私はビクビクしながら読み進めていきした。

 しかし、意外や意外、読み進めていくと普通のラブコメディーのようで安堵しました。

 教師である男主人公に、可愛い女子4人。

 トラブルがありながらも和気あいあいと日々を送っていきます。

 4人の少女の中でもツンデレな金髪っ子は可愛かった印象があります。

 それが前半です。

 衝撃を受けるのは後半です。

 内容の紹介はこのくらいにしておきましょう。

 

 この小説物語の構成の仕方がとても上手だと思います。

 導入部分からサクサクと読み進めることが出来ました。

 文章の練り方もとても私好みでしたし、描写も丁寧でした。だからこそ読者である私たちはすんなりと内容を頭の中にイメージとしてすぐ浮かべることが出来るのだと思います。

 だからでしょうね、ここまで衝撃を受けたのは。

 すんなりイメージ出来過ぎたからこそ、受け止める準備が出来てない読者にこれほどのダメージを感じたのだと思います。

 

 長々と語りましたが、私はこの本をとてもお勧めします。

 しかし、ホラー系統が苦手な人や残酷な描写が苦手な人にはお勧めできません。

 恨まれますからね。

 是非読んでほしい作品ですが、読むからには自己責任でお願いします。

 「絶深海のソラリス」気に入って頂ければ幸いです。

 

絶深海のソラリス (MF文庫J)

絶深海のソラリス (MF文庫J)

 

  ちなみに、二巻まで出ています。

 正直に言って私は一巻目だけ読んで続巻は買わない方がいいかと思われます。

 その方が衝撃をいつまでも忘れることが無いものに出来ると思うからです。

 

 ライトノベルと侮ることなかれ。

 

 

 

本の紹介 ~仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?~

 

 こんにちは。サーカスです。

 私は生まれてからずっと千葉県に住んでおりますが、まだまだ寒い季節が続きます。

 私が思う千葉の特徴としまして、風が強いのを上げたいです。

 職場まで私は自転車で通勤しているせいもあり、風を直に感じる時間が多いのです。

 片道約15キロを朝から漕ぐのは中々気持ちのいいものですが、如何せん向かい風が吹くと職場についたころには汗だくになってしまいます。

 最早一仕事してきたような達成感があります。

 夏の風は心地よいですが、冬の風は大変冷たく顔を覆うことが出来ないので、温かい場所に入った時にはほんのりと痛みを感じるほどです。

 それでも体力が続く限りは自転車で通勤していきたいと思っています。

 

 今回ご紹介する本はタイトルの通りです。

 ~仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?~

 という本です。

仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?

仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?

 

 

 今月発売されたタイムリーな本ですね。

 私はこのような啓蒙本はあまり好きではないのですが、これは惹かれる何かがあり、考える間もなく購入しました。

 確かに、私にとっては魅力的なタイトルでした。

 ミスをしない人は何をしているのか?

 この疑問は誰しも持っている疑問だと思います。

 私たちが仕事をしていく中で少なからずミスというものは発生してきます。

 私も例外なく、仕事をしていく上でミスをするということはやはりあります。

 それも初めて犯したミスだけならまだしも、二度三度と繰り返すミスも中にはあります。

 仕事をしていく中で「どうしてあの人はミスをしないんだろうか」と思ったとこも多々あります。

 このミスしないためには?と言う疑問に率直に答えてくれるのがこの本です。

 先にも言いましたが私は啓蒙本というものがあまり好きではありません。

 というのも最近流行っている啓蒙本は抽象的な言葉で綴られていることが多く、実践しようにも実践していく中で「これ、本当にあってるのかな?」という疑問が湧いてくるからです。

 そも、啓蒙本の一番厄介な点は読んだだけでそのタイトルが謳っている効果が表れている気がしてくるからです。

 啓蒙本を読んで大切なのはその本の内容を1から10まで信じ、実践して試してみる。これが一番重要な事だと思うのです。

 私は自他ともに認める頑固者ですので、自分が信じられない事は全く信じません。

 最初から疑う気満々ですし、偏屈ですから無駄なものは最初から買わないことにしています。

 そんな私が読んでみようかなと思える本に出合ったのは巡り合わせが良かったのかもしれません。

 人との出会いも一期一会ですし、それは本にも言えることだと私は考えています。

 

 さて、だらだらと持論を書いてしまいましたが、この本の中身を少しだけ紹介したいと思います。

 この本の目的は「仕事のスピードと質(仕上がりや正確さ)を高めていくこと」です。

 仕事の中でこの二つを満たしている人間は誰からも出来る人間と思われているはずです。私の職場でもそうですし、皆さんの職場でもこのような人たちがいると思います。

 そしてこの本の内容は「ミスをしない人たちがしているちょっとしたコツ」となります。

 ミスをしない人たちが何をしているのか、説明と図解を用いて紹介してくれます。

 1章 なぜあの人は、仕事が速いのにミスをしないのか?

 2章 仕事の質とスピードを同時に上げる方法

 3章 うっかりを防ぐ「最小・最短・効率」仕事術

 4章 メールを制する者が、ビジネスを制する。

 5章 自分のパフォーマンスを最大まで高める仕事術

 6章 「ずば抜けた仕事」の決め手となる人間関係とコミュニケーションのコツ

 7章 仕事の質とスピードが同時に上がる逆転の発想

 8章 「自己流・万能仕事術」のつくり方

 9章 自己実現を最短でかなえる仕事の取り組み方

 

 目次を見ただけでもこの本がどのような内容を伝えたいのかわかると思います。

 最近、ミスが多いな、自分大丈夫かな、と思っている方がいらっしゃいましたら是非この本をお手にとって頂き、実践されるのが良いかと思います。

 重要なのは読むことではなく、読んで実践することです。

 さらに皆さんの中にはすでにミスがあまりなく、出来る人の方がいらっしゃると思います。

 できる皆さんの中に自分がどうしてミスをしないかきちんと言葉に出来る方はどのくらいいるでしょうか?

 ミスをしないという方も自分がどうしてミスをしないのか、ミスをする人間と何が違うのかきちんと言葉にして説明できるようになれば皆さんの周りの人たちに伝播していき、レベルの高い人材の育成に繋がり、質の高い人間を育て上げることが出来るのではないでしょうか。

 自分がミスしないのは勿論の事、周りの人たちにきちんとした言葉で説明するのにも十分役に立つ本だと私は思っています。

 是非、読んでみて下さい。

 

仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?

仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?

 

 

 

私が絶対に読んでほしい本紹介~一冊目~

 こんにちは。サーカスです。

 皆さんは今まで読んできた小説の中で心に残った本は何があるでしょうか?

 初めて泣いた本や、ことの顛末に衝撃を受けた作品など心に残るという作品はそうお目にかかれないと思います。

 私は今まで多数の本を読んできましたが、内容は割とすぐに忘れてしまいます。

 見たら何となく思い出せる程度ぐらいです。

 しかし、心に残る本と言えば私は真っ先にこれを上げたいと思います。

 

 

 

 

 私が本を読み始めたきっかけとなった本です。

 ライトノベルと呼ばれる小説で、初めて本屋でこの小説を見かけた時は「漫画かな?」とさえ思っていました。

 この本を見つけたのは私が小学5年生の時で小学生の頃の私はお小遣い制でしたので、少ないお小遣いの中から本を買うことに躊躇いながらも、表紙につられて買ってしまいました。

 因みに小学生の頃の私は漫画も読まず、勿論小説も読まず、何をしていたかというとゲームばかりをしていました。

 本は我が家に無かったかというと、そういう訳でもなく、本が読める環境にありながら私はそれらに一切興味を持つことが出来ませんでした。

 私たちの年代ですとゲームキューブが流行った時代で、友達と放課後に誰かの家で集まり、皆でゲームをするのが楽しかった思い出があります。

 

 話がそれてしまいました。すいません。

 そして、買ったこの本を読んでみました。

 実際に読んでみるとこれがなかなか面白い。

 主人公はキノという名の旅人で相棒のエルメスバイクです)と一緒に色々な国を巡っていくお話です。

 正直ゲームばかりしていた私にとって小説の中で繰り広げられる生殺与奪の殺伐とした世界はかなり衝撃的でした。

 リアルとかけ離れたゲームの世界とは違い、人が生きて、生きていくために人を殺すという話の流れに私は少なからず心を動かされました。

 ただ単純にその世界観が面白かっただけなのかもしれませんが、今となってはこの小説に出会えて本当に良かったと思います。

 私はこの本のお陰で本を読むことが好きになりました。

 

 思い出話はこのくらいにして、小説の内容を紹介したいと思います。

 先ほども言いましたが、この物語はキノという主人公と相棒のエルメスと旅をするお話です。

 キノは国を巡るにあたってあるルールを設けています。

 「一つの国には3日間のみ滞在する」

というルールです。

 このルールのもと物語は進んでいきます。

 キノが訪れる国々はそれぞれ特徴があり、それがこの物語を面白くさせています。

 旅人に友好的な国もあれば、最初から敵意むき出しの国もある訳です。

 そんな国々の人々に対してキノがどのように関わっていくのかが面白いです。

 キノの他にも魅力あふれるキャラクターが出てきます。

 この独特な世界観をぜひ読んでみてください。

 

 

  表紙は発売当初のものからリメイクされてしまいましたが、こちらの表紙もいいですね。

 昔の表紙よりかなり大人びている印象を受けます。

 それにキノの旅は現在も発売されております。

 小学五年生の時に買ったものが今や十何冊と出ているので時代の流れを感じます。

 私も老ける訳です。

 

 では、本日はここまでにしたいと思います。

 ありがとうございました。

 

 

 

今年読んできた中で特に読んで欲しい本~4選~

 こんばんは、サーカスです。

 一つ目の記事ということで自分の趣味である読書をネタに書いていきたいと思います。

 今年から電子書籍を進んで使うようになってから読書に掛かるお金が万単位で飛んでいくこととなってしまいました。後悔はないのでいいんですけれどね。

 私は読書の分野に好き嫌いはない方ですが、ライトノベルや文芸が多いです。

 小学生の頃にライトノベルにはまっていて、私がオタクと呼ばれる人種になったのもライトノベルを呼んでからです。

 今、思えばあの時にライトノベルに出会っていなかったら読書をここまで好きになることもなかったと最近感じます。

 世の中と言わず、狭いコミュニティの中でも読書嫌いの方は多いのではないでしょうか?

 私の職場では読書をされる方はほとんどおらず、「活字嫌い」の方がほとんどですね。

 私の奥さんも読書はせず、漫画を好んで読んでいます。

 

 

 人の趣味嗜好はそれぞれなので、個人が楽しめる趣味であればいいと思いますが、せっかくなので私が今年読んだ本の中で特に面白いと感じた物を紹介させて頂きます。

 

 

 

君の膵臓をたべたい

君の膵臓をたべたい

 

  まずはこの作品。

 書店等立ち寄った時に見かけた方は多いのではないでしょうか?

 私も立ち寄ったお店で見かけて速攻で購入を決めました。

 まず、この本が人の目を引くところはそのタイトル。

 君の「膵臓」がたべたい。

 桜色の綺麗描写に河川で佇む二人、という表紙よりもタイトルに目が言ってしまうでしょう。

 優しそうな雰囲気漂うこの本がどのような展開でタイトル回収をしていくのか読者は興味を惹かれることでしょう。私もタイトルに強く引き付けられた一人です。

 

 内容は高校を舞台とした、少年と少女の物語。

 捻くれた少年と余命僅かな、人を引き付ける魅力を持つ少女との会話は不自然さを欠片も感じさせることなく読み手を「ふふっ」とさせます。

 読書が苦手な方でもすんなりと内容が入ってくる作品になっていると思います。

 序盤から中盤の少年少女のやり取りはテンポよく話が進んでいき、中盤から終盤にかけては二人の思いに触れていきます。

 悲しいと表現するには大げさで、でも、読み終わった後に目に涙が溜まっているような、そんな作品です。

 住野よるさんは3作品出されている方ですが、私はこの作品が3作品の中で一番印象に残っています。

 

 

  続きまして、この作品。

 今年一月から放送された「この素晴らしい世界に祝福を!」です。

 この作品は私はアニメから見ましたが、第2話見た時点で小説を全巻揃えました。

 アニメはアニメで大変面白かったのですが、小説もテンポよくストーリーが進んでいき、とても面白く読み進めることが出来ました。

 内容として、ニートである主人公が死んで異世界に転生するというお約束に異世界に転生する際、その国の女神を一緒に連れていってしまうという何とも不思議な展開が合わさっています。

 個性あふれるキャラクターたちは読み進めるごとに魅力あふれていきます。

 ギャグ要素が多く、シリアスが苦手な方には特におすすめできる作品です。

 最近、笑ってないなぁ、と感じている人がいたら是非読んでみることをお勧めします!

 

 

死神を食べた少女 (上)<死神を食べた少女>

死神を食べた少女 (上)<死神を食べた少女>

 

  次は「死神を食べた少女」です。

 七沢またりさんの作品は異常なほど強力な強さを持つ女の子が主人公になっている作品を出されています。

 表紙に描かれている少女「シェラ」が主人公で、復讐の刃を滾らせながら敵をバンバンと爽快に殺害していきます。

 ストーリーは主人公視点で描かれ、戦争をテーマにしています。派手な戦闘シーンだけでなく、敵味方の会話や作戦、幕間として敵の心理描写や作戦などを読者にわかりやすく伝えてくれます。

 皆さんも、追い詰められてもなお輝きを話す主人公の魅力に取りつかれることでしょう。

 

 

氷菓<「古典部」シリーズ> (角川文庫)

氷菓<「古典部」シリーズ> (角川文庫)

 

  「私、気になります!」の台詞は意外と頭の中に残る言葉だと思います。

 この作品も最初はアニメを見てから購入しました。

 ネタバレを全て読んでからの作品ではありましたが、二週目はそれはそれでとても面白く読ませて頂きました。 

 主人公の折木奉太郎が、日常の中に潜む謎を解決していくというお話です。

 ミステリーものと聞いて、ミステリーと言えば殺人と考えていた私にとってこの作品は目から鱗でした。

 何気ない事を謎とし、それをスマートに解決していく主人公はある種の魅力を感じます。

 アニメも面白いので、合わせてみてほしい作品です。

 ヒロインも可愛いよ!

 

 

 如何でしょうか?今、紹介した中に気になる作品はありましたでしょうか?

 今ご紹介した4つの作品はどれも読んで損はない作品と自信をもって紹介します。

 読書の秋はもう終わってしまいますが、少しでも皆さんが本に触れられる機会が増えればと思います。

 本との出会いは一期一会とかつて私と同じクラスであった友人が言っていました。

 皆さんが出会ってよかったと思える本に巡り合うことを願っています。